Orchestra Asia / オーケストラ アジア

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オーケストラ アジアの世界

歴史を秘めた楽器たち

管楽器

■中国

笛子 (Dizi)
中国の横笛で、吹き口(吹口)と指穴(音孔)の間にもうひとつ穴(膜孔)があり、そこに葦の内側の皮膜を貼り、その振動による特徴的な音色を奏でます。大陸的なのびやかな音です。
笛子 (Dizi)笛子 (Dizi)
 
笙 (Sheng)
笙は南方起源の楽器で、隋や唐の時代以来宮廷音楽に用いられ、構造的には、簧(した・リード)を仕掛けた17本の竹管を、吹き口を持った匏(かしら)に固定したもので、各竹管に指穴があり、穴を塞いだ管だけが音を出します。中国の笙には吹き口に管(吹嘴)がつけられていて、竹管も金属のものになっています。また、中型・大型のものも開発され、管の配列も各種工夫されています。
笙 (Sheng)笙 (Sheng)
 
スオナ (Suona)
日本でいうところのチャルメラで、ダブルリードを持った木管楽器です。オーボエの源流でもありますが、3世紀頃から新彊に見られ、主に中央アジアで発展し、中国では清代まではイスラム音楽の楽器とされていました。その後徐々に中国に浸透し、祭事に使われるなどして根付きました。
スオナ (Suona)スオナ (Suona)
 

■韓国

テグム(Tegum)
中国の笛子と同様に、吹き口(吹口)と指穴(指孔)の間に穴(清孔)があり、薄い膜が貼られています。吹口が大きく、音程の揺れを盛んに用いるところに特徴があります。
テグム(Tegum)テグム(Tegum)
 
觜篥 (Piri)
日本の篳篥(ひちりき)や中国の管子(GuAnz)の仲間で、ダブルリードの管楽器です。指穴は表に7つ裏にひとつ。小ぶりながらパワーのある音を出します。
觜篥 (Piri)觜篥 (Piri)
 

■日本

篠笛 (Shinobue)
祭囃子などにも使われる一般的な横笛で、篠竹を材料とした素朴な構造です。ピッコロ的な音域で、陽気さと叙情を兼ね備えています。
篠笛 (Shinobue)篠笛 (Shinobue)
 
尺八 (Shakuhachi)
尺八とは、通常の長さが一尺八寸あるところから名付けられたものです。現在のような尺八は17世紀頃に完成し、普化宗という禅宗の一派の法器とされていましたので、民間に普及したのは明治になってからです。指穴はふつう5つ(5孔)ですが、7つ(7孔)に改良されたものもあり、「オーケストラ・アジア」では主に7孔のものを使っています。
尺八 (Shakuhachi)尺八 (Shakuhachi)
 
笙 (Sho)
日本の笙は、雅楽とともに輸入されたものがそのまま伝えられています。構造の基本は中国のものと同じですが、吹嘴を持たず、匏(かしら)に直接口をあてて吹きます。息の温度で楽器内に結露が生じ簧(した)が振動しなくなるのを防ぐため、炭火などで楽器を温めながら演奏します。
笙 (Sho)笙 (Sho)
 

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